伊藤忠商事の「社員の睡眠」に対する意識がすごい

こちらの記事で、海外トップ企業CEOの睡眠に対する意識の高さをご紹介しました。

近年、日本の一部の企業でも睡眠について見直され始めているようです。

その代表例が、伊藤忠商事。

社長の岡藤正広氏が、「だらだらと残業するのは非効率」であるとし、社員に朝型勤務を推奨するようになったそうです。

そこまでなら、まだ他でも聞く話ですが、驚くのはその徹底ぶり。

なんとそのために、朝ごはんを会社で無料で提供しているとのこと。また、2016年の6月には「伊藤忠健康憲章」なるものが制定され、20〜30代の生活習慣病予備軍の社員100名程を対象に、ウェアラブル端末で睡眠時間や歩数などのデータを測定し、看護師が医学的観点からアドバイスするといった取り組みがなされました。

もちろん、大企業だからこそできる福利厚生でしょうし、なかなかの費用がかかっているはずです。

それでも、「社員の生産性の向上という形でのリターンが、投資する金額以上である」。そのように岡藤社長は判断しました。

聞いているだけで、睡眠の重要性を感じさせられる事例です。

伊藤忠商事を皮切りに、このような考え方をする会社が増えていくといいですね。

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青山・表参道睡眠ストレスクリニックの院長さんの本。睡眠のメカニズムと実用的なテクニックがわかりやすく書かれているので、ビジネスマンに限らずオススメ。私にとっての、睡眠のバイブル的な一冊です!(^^)

眠るのも仕事!世界の一流企業CEOは睡眠に「投資」している

「ゆっくり寝ているうちは、まだまだ甘い」

日本の場合、特に体育系気質の強い会社であるほど、依然としてそのような空気があるような気がします。

しかし、海外に目を向けてみると、一流企業のCEOは睡眠をとても大事にしています。

例えば、マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏が、8時間睡眠の重要性について発言しています(理想の睡眠時間は人それぞれですが、ナデラ氏にとっての適正睡眠時間は8時間だったのでしょう。適正睡眠時間の測り方についてはこちら)。同じような発言を、アマゾンCEOのジョフ・ベゾス氏もしているようです。

超多忙であるはずのトップ企業のCEOがそのような発言をするのは、意外な印象も受けますね。経営者ですから、おそらく睡眠に投資するような感覚なのでしょう。ナデラ氏の場合は、8時間もの時間を睡眠に割いてでも、余りあるリターンが返ってくるという結論に至ったわけですね。

「睡眠を軽視するうちは、まだまだ甘い」

そんな風潮が、日本でも広まってほしいものです。

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不眠の実例から学ぶケーススタディ。金融系や新社会人の方は要注意?

度々紹介している「仕事が冴える眠活法」の著者の方は、睡眠クリニックの院長さんなので、外来で日々、様々な不眠の患者さんを診察されています。本の中で、不眠の原因の代表例が2ケース取り上げられており、とても参考になりました。

①夜中に仕事のために一度起きる

金融系の仕事をしている方などに顕著な話のようです。夜中の2〜3時頃に起きて海外マーケットをチェックし、その後もう一度寝て朝に出社するといったケース。こちらの記事にも書きましたが、合計してそれなりの睡眠時間をとっていたとしても、睡眠の分割方式は良くありません。本人の自覚以上に、体に疲労が蓄積することになります。今のルーティンがそのリスクに見合った作業なのか、改めて検討したほうがいいでしょう。先の例でいえば、もしかすると、夜中の海外マーケットデータの自動収集ツールのようなものが、探せば見つかるかもしれません。

②生活の大きな変化で

新社会人に不眠で悩む人が多いとのこと。学生時代に夜更かしを重ねていて、体内時計がズレていた人ほど、社会人になって急激に変化する生活リズムに対応できないようです。やっかいなのが、新しい環境で緊張しているため、睡眠不足による疲労感を自覚しづらいこと。その疲労の蓄積がGW明けくらいにドッと出て、いわゆる5月病と言われる状態になります。就職にかぎらず、昇進・転職・引っ越しなど、状況が変わる際には、その時の疲労感の有無に関わらず、睡眠のリズムを一定にしておくことが後々重要になってきます。

いかがでしょうか?他人の実例から教訓を得るというのも、ときには有効ですね。特に、生活の変化は、今後の何かしらの機会で起こることでしょうから、事前に知っておくだけでも意義がありそうです。不眠の人が身近にいれば、情報を交換し合うのもいいかもしれません。

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睡眠の分割方式はアリ?ナシ??

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睡眠の分割方式はアリ?ナシ??

こちらの方法で、自分にとっての適性な睡眠時間が8時間だとわかったとします。

では、1日8時間を「4時間+4時間」の分割方式でとるとすると、睡眠の効果はどうなのか?

その場合、まとまった8時間の方が疲労回復度が高いと言われています。

理由は、睡眠が「順を追って」脳や体のメンテナンス作業を進めていくからです。例えるなら、コンピューターの処理のようなものです。途中で起きると、処理の中途半端なところで中断されてしまい、次に寝るときにはまた初めからやり直しになります。回復の効率が悪くなりますので、合計で8時間の睡眠だったとしても、連続した8時間睡眠に比べると、疲労感が残ります。

分割して睡眠をとるのがいいと言われるのは、あくまで日中のちょっとした仮眠などの話です。昼に20〜30分軽く眠ることで、脳の疲れは多少軽減します。しかし、体全体のメンテナンスという意味では、しっかりとまとまった時間で寝るのが一番です。

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「◯時間睡眠法」には要注意!睡眠時間は短くならない!

「1日◯時間睡眠法!」、「時間を効率的に使って充実した人生を!」

そんな触れ込みの本をたまに見かけますね。そして、Amazonのランキングでチェックしてみると、結構そういう本が売れているようです。

たしかに、例えば1日7時間寝ていた人が5時間で済むようになるというのは、魅力的な話です。「1日が2時間分、趣味やあそびに多く使えますよ」と言われれば、試してみたくなるのもわかります。

しかし、短眠はやはりオススメできません。

ここでいう短眠とは、本人にとっての適正な睡眠時間よりも短い睡眠のことです。
⇛参照:睡眠の「時間」のセルフチェック。眠りの長さは十分??

1日4〜5時間睡眠で問題がないのは、目覚ましなしでその時間に目が覚めるショートスリーパー気質の方だけ。そして、その睡眠時間はあくまでも生まれつきの体質で決まります。

自然に目が覚めるのが寝付いてから7〜8時間後なのであれば、それがその人に必要な睡眠時間になります。売れている短眠本を読んで、「自分も!」と奮起するのは危険です。仕事の効率が下がるのはもちろんのこと、健康を損ねるリスクもあります。

ショートスリーパーは後天的な能力ではなく、先天的な資質。

そのように認識して、自分にとっての最適な睡眠をとるようにしてください。

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睡眠不足が脳の老化を早める??認知症のリスクも・・・

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睡眠不足が脳の老化を早める??認知症のリスクも・・・

睡眠不足は脳の老化スピードを早め、認知症のリスクを高めることにも繋がります。

人間の体では、さまざまな生命活動にともなって、ゴミのようなものが細胞に蓄積します。そのゴミの排出がうまくいかず、細胞内に溜まってしまうと、それが老化の原因になるようです。

そして、ロチェスター大学の研究によって、「睡眠時に脳に蓄積したゴミを洗い流している」との結果が証明されました。いわば、睡眠が「脳の掃除」をしてくれているわけですね。

脳の話だけでなく、眠ることで細胞の新陳代謝が促され、「体の修復」も進みます。風邪をひいたときに、睡眠時間が普段よりも長くなるのは、そのためです。

逆に言うと、睡眠不足はこのような「脳の掃除」「体の修復」をする機会を損ねているということにもなります。

こうして考えると、改めて、睡眠って偉大ですね。「時間がもったいないから睡眠時間を削る」方が遥かに「もったいない」ことが伝わるかと思います。

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⇛市販の薬やサプリの利用方法
⇛「ナルコレプシー」の注意

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就寝前のルーティン「睡眠儀式」を用意する

ルーティン。野球のイチロー選手や、ラグビーの五郎丸選手などが試合中に行う一連の動作が有名ですね。決まったタイミングで同じ動作をすることで、体が自然にしかるべきモードに入るようです。

頭でイメージするより、遥かにそちらの方がモードの切り替えに有効だということで、スポーツの世界では積極的に取り入れられています。

そんなルーティンですが、スポーツ選手ではなくとも、寝つきを良くするためにも効果的なんです。専門用語では「睡眠儀式」と呼びます。

やることは、寝つきを妨げないことであれば、なんだってかまいません。自分が落ち着くことであればなんでもOK。好きな音楽を聞くでも、アロマを炊くでも、ちょっとした呼吸法を実践するでもいいでしょう。ストレッチなど、体を直接リラックスさせる習慣とも相性がいいですね。

就寝2時間前を目安に心身をリラックスさせれば、自然と眠気が促されます。また、睡眠儀式が習慣化すれば、「ルーティンをこなした」ということ自体が、体を休息モードにするスイッチになり、入眠をスムーズにしてくれる側面があります。オススメです。^_^

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日本は世界屈指の睡眠不足の国だった!?

「25時」

そう、午前1時のことですね。深夜であることが、より直感的に伝わります。

でも、この表記に違和感がないのは、日本が全体的に夜更かしな社会であること関係するようです。

現代の日本人のほとんどが睡眠不足。そう言っても過言ではないほど、日本は世界有数の短眠国。

24時間営業のコンビニや終電の遅さなども、それを象徴していますね。海外に旅行に行くと、驚くほど早いお店の閉店時間に不便さを感じるというのが日本人のあるある話ですが、むしろ日本の環境の方がマイノリティなのです。

全米睡眠財団が推奨する睡眠時間を見てみると、日本人からすれば、ずいぶんと長めに感じられる時間が推奨されています。年代別に以下の時間です。

  • 14〜17歳:8〜10時間
  • 18〜64歳:7〜9時間
  • 65歳以上:7〜8時間

子どもならまだしも、大人でも7〜9時間が推奨されているんですね。

日本の場合、郊外の自宅から東京の会社に通うドーナツ化現象が顕著であることも、睡眠不足の人が多い要因でしょう。

会社が自宅から遠い人には、この目安は少々厳しいかもしれませんが、それでもせめて6〜7時間の睡眠は確保したいところですね。

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お酒を不眠解消のための手段にはしない

仕事でストレスが溜まっているときなどは、帰ってからガッツリお酒を飲みたくなったりしますよね。また、日本人には眠れないときにお酒を飲む習慣が根付いているようです。

しかし、夜のアルコールの習慣は、やはり寝つきを悪くします。単純に睡眠の質を下げますし、癖になってやめられなくなる可能性もあります。

例えば睡眠導入剤などと聞くと、「依存性が怖い」というイメージが浮かびやすいかもしれませんが、実は睡眠導入剤よりもアルコールのほうがよっぽど依存性が高いのです。

また、はじめのうちはアルコールで寝られたとしても、体は徐々に耐性がつきますので、同じ量では眠れなくなっていきます。結果、飲む量がどんどん増えてしまい、気がついたらアルコール依存症ということにもなりかねません。

たしかに、毎日の少しの飲酒が血圧や脂質異常症を改善するという研究結果もあり、それを受けて、「健康のためには多少のお酒は飲んだほうがいい」と主張する人もいますが、その健康効果も微々たるものです。あえて飲んだ方がいいというほどの理由は見当たりません。

もちろん、お酒が好きなのであれば、禁酒までする必要はありません。好きなのであれば、ストレス解消にもなりますし、適量を楽しめばいいと思います。しかし、「眠る手段」のひとつとして捉えているのであれば、別の方法で解決を図るほうが懸命です。

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就寝前のお酒が睡眠に与える影響

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夜型の人の「朝活」は逆効果!無理せず睡眠リズムを保つのが吉

早寝早起きが健康に良いというのは、昔から言われている話ですよね。

しかしどうやら、すべての人にそれが当てはまるわけではないようです。

国立精神・神経医療研究センターの三島和夫先生によると、その人が朝型なのか夜型なのかは、遺伝で約50%決まるとのこと。もちろん、残り50%の遺伝でない部分がありますので、ある程度は後天的に順応できる側面もあるわけですが。

最近は「朝活」がブーム。早起きしている人が輝いて見えたりもしますが、夜型の人が無理にそれをやっても、疲労が溜まるだけでむしろ逆効果。

三島先生によると、成人の約3割は夜型だそうです。朝活に根本的に向いていない人も、それくらいの割合でいるということですね。

あくまでも第一優先すべきなのは、規則正しい睡眠リズムを守ること。朝活で挫折を繰り返して、それを壊してしまっては元も子もありません。

また、年齢によっても睡眠サイクルは変わってきます。一般的に、年齢を重ねるにつれて朝型になっていきます。逆に言うと、若い方が夜型体質だった場合、なおさら朝活には無理がありますので、ご注意ください。

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