「かくれ不眠」が一番怖い。無自覚な睡眠不足の危険性

今、こうして記事を読んでいただいている方は、きちんと自分の睡眠不足を自覚されているかと思います。
しかし、中には「かくれ不眠」なる無自覚な睡眠不足の人もいるようです。

真面目な人、体育会系の人によくあるようです。仕事のミスが多く、結果がでない。そして、「気合が足りていない!」と自分を責めて、より頑張ってしまうのですが…。

それでも一向にミスは減らない場合、原因は、単純に睡眠不足だったりします。

こちらの記事でも紹介しましたが、「眠気」には耐性がついてしまうのです。ですので、その事実を知らなければ、仕事に熱意がある人であればなおさら、寝不足の毎日を続けて、負のスパイラルに陥ってしまいがちです。

働き方として非効率ですし、そのまま突っ走ると、気がついたときにはうつ病になっているといった自体にもなりかねません。

周りにそんな人を見かけたら、「1日休んでゆっくり寝てみたら?」と声をかけてあげたいですね。

反対に、睡眠不足を自覚されている皆さんは、こうして情報を集め、自ら対策を取ろうとしている時点で、「かくれ不眠」の人よりは遥かに安全なわけです。

この記事の参考にした本

『仕事が冴える眠活法』中村真樹
青山・表参道睡眠ストレスクリニックの院長さんの本。睡眠のメカニズムと実用的なテクニックがわかりやすく書かれているので、ビジネスマンに限らずオススメ。私にとっての、睡眠のバイブル的な一冊です!(^^)

「睡眠薬」と「睡眠導入剤」ってどう違うの??

こちらの記事で、睡眠薬の分類についてご説明しました。

基本的に、睡眠薬は病院でしか処方されませんから、お医者さんが判断されることではあります。しかし、自分でもある程度知っておくと安心でしょう。

睡眠導入剤とは、睡眠薬の中の一種です。睡眠薬の中で、効用時間が短い(約4時間程度)のものを、特別に「睡眠導入剤」と呼びます。

睡眠薬は、薬の効用時間によって、超短時間型、短時間型、中時間型、長時間型に分けれられます。

寝つきが悪いのであれば、「超短時間型」。明け方に目が覚めてしまう中途覚醒であれば、「中時間型」や」長時間型」が適しています。

薬が効く時間が短いほど、翌朝の眠気やだるさは少ない傾向にあります。しかし、薬が早く抜けてしまう分、翌朝早くに目が覚めてしまうこともあります。また、睡眠薬にはリラックス効果があるため、効果が抜けた時に一種の不安感を感じることもあります。

このように、それぞれのタイプに一長一短があるため、自分の状態に合わせて病院で適切に処方してもらう必要があるわけです。

この記事の参考にした本

『仕事が冴える眠活法』中村真樹
青山・表参道睡眠ストレスクリニックの院長さんの本。睡眠のメカニズムと実用的なテクニックがわかりやすく書かれているので、ビジネスマンに限らずオススメ。私にとっての、睡眠のバイブル的な一冊です!(^^)

かつてアメリカでは、眠気による事故で年間460億ドルもの損失があった!?

20年以上前の話ですが、スタンフォード大学のウェリアム・デメント教授が1993年に発表した論文に、「Wake Up Amerika(目覚めよ、アメリカ)」というものがあります。

その論文で、「眠気による事故だけで、年間460億ドルもの損失がある」と試算されていたとのこと。

当時の居眠り事故による医療費や保障費の合算のようですが、アメリカでは特に医療費が高いことも手伝って、巨額な数字が算出されたんですね。あまりにその損失額のインパクトが強かったので、国内に労働時間の見直しを促すひとつのきっかけになったそうです。

確かに、アメリカの方が日本に比べて、睡眠に対しての意識が高いように思えます。こちらの記事でも紹介しましたが、アメリカのトップ企業のCEOほど、睡眠をとても大事にしています。また、社員も日本人ほど残業するイメージはありません。

アメリカが日本の10〜20年先を進んでいるとしたら、日本もそろそろ変わりはじめていいはずです。「Wake Up Japan(目覚めよ、日本)」と、誰か日本の学者さんも唱えてくれればいいのですが。

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ストレスによる不眠「過覚醒」に要注意

「上司にあんなことを言われた…」「今月のノルマが厳しい…」

仕事は大なり小なりストレスを伴うものですが、そのイライラの度合いがあまりにも強いと、就寝時にそれを思い出して脳が興奮状態になり、寝付けなくなることもあります。

ストレスを主原因とした不眠の最大の特徴は、睡眠不足にも関わらず、日中にそれほど眠気を感じないことです。疲れは感じても、それほど眠くない。これは専門用語では「過覚醒」と呼ばれ、注意が必要な状態です。眠気を感じないがゆえに対処が遅くなり、いわば「寝不足スパイラル」と表現できるような悪循環に陥りかねません。

日中の眠気の有無に関わらず、眠れていないのであれば、病院に行くなり、然るべき対応を早めにとることをオススメします。

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眠気には慣れてしまう

人間すごいもので、いろいろな状況に適応するものです。

睡眠不足による「眠気」も、その例外ではありません。そして、体調管理において、それが一番やっかいなのです。

眠気は、寝不足の日が続くと、最初の数日間はどんどん増えていきます。昨日よりも厳しく襲ってくる眠気によって、睡眠不足を切実に感じることでしょう。しかし、ある程度日数が経つと、そこから眠気の増加はほぼ横ばいなります。すると、前日との眠気に差がないため、眠気を感じづらくなります。それが本人の感覚では当たり前になり、慢性的な睡眠不足の生活を続けてしまうのです。

一方で、眠気をあまり感じなかったとしても、体には着実にダメージが蓄積していきます。眠気には慣れたとしても、体は寝不足には慣れません。気がついたときには深刻な状態になっている。そうなりかねないのが、無自覚な睡眠不足の怖いところです。

こちらのセルフチェックで自分にとっての理想の睡眠時間を測ったら、眠気の有無に関わらず、その時間を目安にしっかりと寝るようにしましょう。

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伊藤忠商事の「社員の睡眠」に対する意識がすごい

こちらの記事で、海外トップ企業CEOの睡眠に対する意識の高さをご紹介しました。

近年、日本の一部の企業でも睡眠について見直され始めているようです。

その代表例が、伊藤忠商事。

社長の岡藤正広氏が、「だらだらと残業するのは非効率」であるとし、社員に朝型勤務を推奨するようになったそうです。

そこまでなら、まだ他でも聞く話ですが、驚くのはその徹底ぶり。

なんとそのために、朝ごはんを会社で無料で提供しているとのこと。また、2016年の6月には「伊藤忠健康憲章」なるものが制定され、20〜30代の生活習慣病予備軍の社員100名程を対象に、ウェアラブル端末で睡眠時間や歩数などのデータを測定し、看護師が医学的観点からアドバイスするといった取り組みがなされました。

もちろん、大企業だからこそできる福利厚生でしょうし、なかなかの費用がかかっているはずです。

それでも、「社員の生産性の向上という形でのリターンが、投資する金額以上である」。そのように岡藤社長は判断しました。

聞いているだけで、睡眠の重要性を感じさせられる事例です。

伊藤忠商事を皮切りに、このような考え方をする会社が増えていくといいですね。

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眠るのも仕事!世界の一流企業CEOは睡眠に「投資」している

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眠るのも仕事!世界の一流企業CEOは睡眠に「投資」している

「ゆっくり寝ているうちは、まだまだ甘い」

日本の場合、特に体育系気質の強い会社であるほど、依然としてそのような空気があるような気がします。

しかし、海外に目を向けてみると、一流企業のCEOは睡眠をとても大事にしています。

例えば、マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏が、8時間睡眠の重要性について発言しています(理想の睡眠時間は人それぞれですが、ナデラ氏にとっての適正睡眠時間は8時間だったのでしょう。適正睡眠時間の測り方についてはこちら)。同じような発言を、アマゾンCEOのジョフ・ベゾス氏もしているようです。

超多忙であるはずのトップ企業のCEOがそのような発言をするのは、意外な印象も受けますね。経営者ですから、おそらく睡眠に投資するような感覚なのでしょう。ナデラ氏の場合は、8時間もの時間を睡眠に割いてでも、余りあるリターンが返ってくるという結論に至ったわけですね。

「睡眠を軽視するうちは、まだまだ甘い」

そんな風潮が、日本でも広まってほしいものです。

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不眠の実例から学ぶケーススタディ。金融系や新社会人の方は要注意?

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不眠の実例から学ぶケーススタディ。金融系や新社会人の方は要注意?

度々紹介している「仕事が冴える眠活法」の著者の方は、睡眠クリニックの院長さんなので、外来で日々、様々な不眠の患者さんを診察されています。本の中で、不眠の原因の代表例が2ケース取り上げられており、とても参考になりました。

①夜中に仕事のために一度起きる

金融系の仕事をしている方などに顕著な話のようです。夜中の2〜3時頃に起きて海外マーケットをチェックし、その後もう一度寝て朝に出社するといったケース。こちらの記事にも書きましたが、合計してそれなりの睡眠時間をとっていたとしても、睡眠の分割方式は良くありません。本人の自覚以上に、体に疲労が蓄積することになります。今のルーティンがそのリスクに見合った作業なのか、改めて検討したほうがいいでしょう。先の例でいえば、もしかすると、夜中の海外マーケットデータの自動収集ツールのようなものが、探せば見つかるかもしれません。

②生活の大きな変化で

新社会人に不眠で悩む人が多いとのこと。学生時代に夜更かしを重ねていて、体内時計がズレていた人ほど、社会人になって急激に変化する生活リズムに対応できないようです。やっかいなのが、新しい環境で緊張しているため、睡眠不足による疲労感を自覚しづらいこと。その疲労の蓄積がGW明けくらいにドッと出て、いわゆる5月病と言われる状態になります。就職にかぎらず、昇進・転職・引っ越しなど、状況が変わる際には、その時の疲労感の有無に関わらず、睡眠のリズムを一定にしておくことが後々重要になってきます。

いかがでしょうか?他人の実例から教訓を得るというのも、ときには有効ですね。特に、生活の変化は、今後の何かしらの機会で起こることでしょうから、事前に知っておくだけでも意義がありそうです。不眠の人が身近にいれば、情報を交換し合うのもいいかもしれません。

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睡眠の分割方式はアリ?ナシ??

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睡眠の分割方式はアリ?ナシ??

こちらの方法で、自分にとっての適性な睡眠時間が8時間だとわかったとします。

では、1日8時間を「4時間+4時間」の分割方式でとるとすると、睡眠の効果はどうなのか?

その場合、まとまった8時間の方が疲労回復度が高いと言われています。

理由は、睡眠が「順を追って」脳や体のメンテナンス作業を進めていくからです。例えるなら、コンピューターの処理のようなものです。途中で起きると、処理の中途半端なところで中断されてしまい、次に寝るときにはまた初めからやり直しになります。回復の効率が悪くなりますので、合計で8時間の睡眠だったとしても、連続した8時間睡眠に比べると、疲労感が残ります。

分割して睡眠をとるのがいいと言われるのは、あくまで日中のちょっとした仮眠などの話です。昼に20〜30分軽く眠ることで、脳の疲れは多少軽減します。しかし、体全体のメンテナンスという意味では、しっかりとまとまった時間で寝るのが一番です。

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「◯時間睡眠法」には要注意!睡眠時間は短くならない!

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『仕事が冴える眠活法』中村真樹
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「◯時間睡眠法」には要注意!睡眠時間は短くならない!

「1日◯時間睡眠法!」、「時間を効率的に使って充実した人生を!」

そんな触れ込みの本をたまに見かけますね。そして、Amazonのランキングでチェックしてみると、結構そういう本が売れているようです。

たしかに、例えば1日7時間寝ていた人が5時間で済むようになるというのは、魅力的な話です。「1日が2時間分、趣味やあそびに多く使えますよ」と言われれば、試してみたくなるのもわかります。

しかし、短眠はやはりオススメできません。

ここでいう短眠とは、本人にとっての適正な睡眠時間よりも短い睡眠のことです。
⇛参照:睡眠の「時間」のセルフチェック。眠りの長さは十分??

1日4〜5時間睡眠で問題がないのは、目覚ましなしでその時間に目が覚めるショートスリーパー気質の方だけ。そして、その睡眠時間はあくまでも生まれつきの体質で決まります。

自然に目が覚めるのが寝付いてから7〜8時間後なのであれば、それがその人に必要な睡眠時間になります。売れている短眠本を読んで、「自分も!」と奮起するのは危険です。仕事の効率が下がるのはもちろんのこと、健康を損ねるリスクもあります。

ショートスリーパーは後天的な能力ではなく、先天的な資質。

そのように認識して、自分にとっての最適な睡眠をとるようにしてください。

◆その他参考記事
睡眠不足が脳の老化を早める??認知症のリスクも・・・

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青山・表参道睡眠ストレスクリニックの院長さんの本。睡眠のメカニズムと実用的なテクニックがわかりやすく書かれているので、ビジネスマンに限らずオススメ。私にとっての、睡眠のバイブル的な一冊です!(^^)